レインメーカートーキョー 2024年春コレクション

東京2024年春

アシュリー・オガワ・クラーク著

もともと芸術愛好家である渡辺幸一は、17 世紀の京都で始まった琳派の中心人物である日本人画家、尾形光琳の有名な絵画「菖蒲」をベースにした 24 年春コレクションを発表しました。渡辺氏の言及は日本の豊かな文化史を取り上げることが多いが、彼のタッチは現代的なもので、伝統的なディテールの優雅さを現代の着用可能な（つまり西洋の）衣服にねじり込んでいる。

今度は彼が助けをもたらしてくれた。渡辺氏は、現在3代目の職人が在籍する京都の箔と金箔のメーカーである西村商店と協力して、伝統的な焼き箔の上に葉や花を描いて虹色のグラデーションを作り出す、アヤメにインスピレーションを得たユニークな版画を作成しました。「私たちは琳派の表現を現在形でエミュレートしようとしました」と渡辺氏は電子メールで語った。テーラードブレザー、ふくらみのあるパンツ、作務衣スタイルのシャツ (腰に紐が付いている) など、より落ち着いた定番アイテムの間に登場したプリントドレス、シャツ、スカーフは、コレクションに柔らかなロマンスを与えながら、うまく表現されていました。

渡辺は今季、明らかにつながりを求めていた。西村とのパートナーシップを含め、コレクションでは少なくとも4つのコラボレーションが行われました。モデルが持つトゲトゲした絞りバッグは、1915年創業の京都ブランド「文三郎商店」との提携で制作された。また、日本人デザイナー中津由利香が率いるベルリンを拠点とするレーベル「メゾン・エウレカ」とも民族衣装をフィーチャーしたグラフィックTシャツで提携した。アートプリント。

最も説得力があったのは、仏教寺院向けの花瓶、茶器、香炉などの装飾品を製造する京都の工場、山崎六工芸との慈善組合だった。「山崎六工芸は素晴らしい技術を披露していますが、パンデミックの影響で、特に寺社での仕事が激減しています」と渡辺さんは語った。「ファッションという文脈で彼らの作品を世界に紹介したかったので、コラボレーションを決めました。」

結果として得られた金属製のカフス、イヤリング、ネックレスは、古代のワックス鋳造法を使用して作られており、コレクションをよく引き立てていました。これは、死につつある芸術に命を吹き込み、それをファッションコレクションに再利用する賢い方法でした。真の日本の職人技を高く評価する人は、渡辺がそれを育ててくれると知っていると、安心して眠ることができます。

東京2024年春

レインメーカー トーキョー 2024年春コレクション